SEVEN & iが教えてくれた儲けのからくり。鈴木「だから君は儲からないんだ。」

大分市は二年くらい前までセブン-イレブンがなかったのですが、ここ最近とうとうわが町鶴崎にも進出してきました。しかし、この鶴崎という狭くて6千人くらいしかいない中洲に、コンビニ4件(ローソン、ファミマ、セブン-イレブン、エブリワン)それにスーパーマルショクとちょっと離れたところには新鮮市場と、さながら食品小売店の戦国時代なのです。

セブン-イレブンは会社からも自宅からも歩いて3分のところにあるので、朝晩とよく立ち寄るようになりました。でもね。やっぱりとんでもない商品ってあるわけです。

※余談ですが、私が大学一年生のとき(もう24年前!)、人生で初めてのアルバイト先がセブン-イレブンでした。

ある日、子供がシリアルコーンみたいなのを食べようとしてたら、なんか赤いものがはいっていたので「ちょっとまちよ、なんかゴミはいっちょんで」と食べるのを止めさせました。 すると子供が「これ、いちごで。フルーツグラノーラやけん。」というではないですか。

フルーツグラノーラ2

目ん玉びよーんってなりました。どうみても、フルーツグラノーラにはみえない。これの入っていたパッケージを探してみると、たしかに「フルーツグラノーラ」と書いています。

フルーツグラノーラ1

え、写真とまったく違うやん。嘘やろと思ったのですが、フルーツとナッツが底にたまって、軽いものだけがたまたま出てきたという可能性もある。 そこで、全部ひっくり返して皿に出してみたんです。

フルーツグラノーラ3

・・・という状況。これはこんなもんなんですかね?笑

フルーツグラノーラ4

材料にはショートニングも。 まあこんなことがあれば、やはりきちんとしたフルーツグラノーラを買おうと反省するしかないのです。

からあげ

そしてまた別の日に食べたから揚げ。一個目を口にほおばるとグニュっというへんな食感が。おかしいなと感じたので2個目を割ってみたんです。するとびっくり。なかは脂身みたいなのが充満しています。肉はほとんど入っていません。もう最高です。

 

店内見渡すと不思議なものがいっぱいある。「ジャージー牛乳」とおっきくマークが貼られた牛乳パン。でも製品中の5%。95%はジャージー牛乳ではない(笑)牛乳パン

 

ジャージー牛乳パンの原材料。マーガリン。
牛乳パン原材料

 

ついでにマーガリンネタ。 バターロールなのにマーガリン入り。トランス脂肪酸好きですね。

バターロール

 

そして、ある日こどもがペンみたいなのをもって、蓋をあけて、口のなかにシュッとやっていました。なんだなんだそれと取り上げると。

おかし1

裏側には驚愕の事実が(;´Д`)

おかし2

店長のおじちゃん、おばちゃん達はものすごくいい人達なのに、一部こうゆう詐欺まがいの商品が平然とうられている。でもこれが儲けのからくりなんだと思う。 あそこの会長なら私に向かってこうゆうでしょうね「だから君は儲からないんだ」ってね。

 

儲けようとしたらこうしないといけないという例をもうひとつ。某ラーメン屋でたのんだラーメン+【追加チャーシュー】

一蘭ラーメン

素敵です。完敗です。

流行語大賞は「写真はイメージです」ですね。

今ある顧客は捨てなさい。焼肉屋経営で億万長者になる5つの鉄則

家族で焼肉屋にいく。これはとても楽しいことだ。家族でわいわい言いながら、大人も子供もいっしょになって肉を焼いて、ほおばる。
でもやっぱり焼肉って高い。そうそう毎週(あるいは毎月)いけるもんじゃない。4月からは消費税率もあがるし、車や家のローンもある。景気の先行きも不透明だ。

こんな経済状況(サンクス!アベノミクス)の中で、業績悪化に苦しむ焼肉店も多いはずだ(うちの焼肉屋は最近売上がいいようだが)。
しかも肉の値段は高騰している。もう廃業しようかという焼肉店も多いだろう。

でもちょっとまってほしい。「あの焼肉屋、いつも賑わっているよな?」そんなお店が近くに1軒はあるはずだ。

今回、焼肉経営コンサルタントとして名高い学長がその秘訣をなんと無料公開する。

題して、

「焼肉屋経営で億万長者になる5つの鉄則」

である。

この原則を学んで、やるかやらないかは「あなた次第だ!

鉄則その1:メニュー表示はあいまいにしなさい。

儲からないあなたはメニューに「牛タン」だの「牛ホルモン」だの「牛」を入れているはずだ。

これはすぐにやめたほうがいい。

タンやホルモンに牛を使っていたら儲からないだろう。即刻メニューから牛の文字は消して、「タン」とか「ホルモン」に変えるべきだ。曖昧な表示にしておけば、豚タンや豚ホルモンを提供しても文句は言われない。

すると、あなたはすべてのメニューを曖昧にしてしまうかもしれない。

だから儲からないのだ!

豚や鶏肉にはあえて、「豚◯◯」とか「鶏◯◯」とかを残して置くのだ。そうすると残りのメニューをお客は勝手に牛肉だと勘違いする。心理学の応用である。システム1に起因する錯誤を生じさせる。利用可能性ヒューリスティックという(適当ですw)。

曖昧さは、対比されるものがはっきりとしているほど、巧妙な曖昧さになる。ここに億万長者になる秘訣がある。

メニュー成功事例

メニュー成功事例

鉄則その2:原材料にはとことんこだわりなさい。

お肉屋さんが始めた焼肉屋に特徴的なのが「和牛信仰」である。時代は変わってきた。霜降りは受け入れられなくなってきている。以前ならアメリカ産牛肉といった手もあった。日本人にあった味だが、アメリカ産も値段が高くなってきている。

世界は広いのだ! 日本人にあった赤身肉はまだまだどこかにあるはずだ。メキシコ、ブラジル、オーストラリアだった捨てたもんじゃない。なるべく肥育日数が少なく、生産コストが安い牛肉は世の中にはたくさんある。半加工品なら中国だって捨てたもんじゃない。
2014-02-11 12.00.59(写真はイメージです。)

国産やアメリカ産はやめるべきだ。

それともうひとつ。牛タンなどは皮をむく手間があるし、先っぽの固いところはどうしても残ってしまう。高価なメニューになりがちだ。これを安く提供できれば、顧客も喜ぶはずだ。

そこでタンは長方形の筒に加工して押し込み、羊羹みたいにするといい(できれば接着剤で接着すればなおよい)。それを冷凍して、スライスすれば、きれいな形の牛タンスライスが出来上がる。焼いても形が崩れない。接着した部分から灰汁がでてくるが、そんなのは気にしていられない。プライス重視だ。
タン(写真はイメージです。)
しかも牛ではなく豚タンを使えば完璧だ。薄くスライスすれば、すぐ火が通るし、牛か豚かすらわからなくなる。

鉄則その3:お肉以外のメニューを増やしなさい。

お肉のメニューはこだわればこだわるほど、在庫も増え、手間も増える。ハツやセンマイなどは揃えておいてもなかなか注文が入るものではない。そうしたメニューはさっさと捨ててしまえばいい。

じゃあどうするの?カルビ、ロース、ホルモンだけじゃ寂しくない?

焼肉屋のメニューは肉だけじゃなくてもいいはずだ。

サラダ、キムチ、ナムル、スープは当然のこと。子供の好きなフライドポテトやアイスクリーム。ジュースは飲み放題にしてもいい。そうしたものでメニューを彩ればいい。

サイドメニュー

甘いジュースはお腹が膨らむ

(写真はイメージです。)

顧客がもしお肉自体にちょっとした不満を覚えたとしても、サイドメニューが充実していれば、いま焼肉屋にいることすら忘れてしまうだろう。食べ放題飲食店としての満足度は上がるはずだ。。肉の原価は高い。合成科学物質でふくらませるのがより可能なサイドメニューを充実すれば、一人あたりの原価を劇的に減らすことが可能だ。
ここに億万長者になる秘訣がある。

鉄則その4:固定観念を捨てなさい。

お肉1人前といえば、約80gから100gだという固定観念を持っているなら、それを捨てなさい。約半分の肉にして、皿の大きさ、飾り付け、タレの化粧でかさ増しすべきだ。

「肉本来の味を楽しんでほしい」などといって無理して生肉をそのまま提供するようなことはやめたほうがいい。肉本来の味なんてしないのだ。むしろ一旦冷凍してしまい、牛肉か豚肉かわからないくらいにうす切りにして、解凍して風味を失わせ、しかもタレもしくは塩ダレでガッツリ色づけをするのがいい。顧客はなにかの繊維を噛み締めて、たっぷりかかったタレの味がすれば満足だ。甘ければいいのだ。

ホルモンタレ漬け(写真はイメージです。)

焼肉業界のみならずどんな業界でもそうだろう。固定観念というものが儲からない最大の理由となっている。その固定観念を打ち破り、新たな価値を提供することこそが億万長者への道だ。

鉄則その5:今ある顧客は捨てなさい。友人も捨てなさい。

ここまで来るとあなたは不安に駆られるかもしれない。これでは今のお客さんは不満に思ってしまうのではないだろうか。
ご安心なさい。今のお客さんは他のお店に行くだけだ。この原則を実施すれば、さらなる厚い顧客層にあなたの店は迎えられる。天にも登る気持ちでいればいい。

大切なのは「最大多数の最大幸福」だ。ベンサムも言っているではないか。

「ちょっとぐらいの汚れ物ならば残さずに全部食べてやる~中略~妙なプライドは捨ててしまえばいい そこからはじまるさ~」とミスチルも歌っているではないか。

その代わり忙しくなるから、アルバイトスタッフは増やしておくべきだろう。なにもわからない高校生がいいかもしれない。正社員など入れてはいけない。
経営者はなるべく一般消費者と顔をあわせない立場に身をおく必要がある。また友人にも自分が億万長者な焼肉屋を経営しているなどいわないほうがいい。そして稼いだすべての資産は妻に名義変更しておくのがいい。

あとあといろいろ面倒になるんでね。

※なお当店ではこの5つの鉄則はどれも使っておりませんので、儲かっていません(笑)

どこまで続く牛丼戦争。とにかく儲からない経営学のモデルケースばかりだ。とても三光、いや参考になります。

牛丼業界は価格破壊の最先端を行っていた業界だろう。デフレが続く日本経済の中で、牛丼一杯280円という革命は、他の飲食店業界にとっても脅威だった。

残念ながら、いまはその安売りのツケを払っているといえるだろう。牛丼業界は深刻な客離れと売上の低迷に苦しんでいる。

三光Mフーズの「東京チカラめし」。新機軸の「焼き牛丼」で牛丼御三家の吉野家、すき家、松屋を猛烈に追い上げる勢いだった。
東京チカラめし

だがそれも大手牛丼三社が同様の商品を展開始めると、力尽きた。チカラめし食べて、力尽きた。

半年で39店一気に閉鎖 「東京チカラめし」何があったのか

三光Mの売上高は2014年6月期の業績予想を大幅に下方修正した。売上高は20.8%マイナス。店舗閉鎖に伴う損失を含め、7億円を超える損失を計上した。
東方見聞録などはじめとする飲食店業界も低迷した。

原因はコンビニの競争や急激な出店による過密エリアができたことという。

もちろんそれも原因であろうが、一番大きな原因は「安売りから抜け出せなかった」、「顧客が求めるニーズを掴めなかった」ことにあると思う。

そんな中

なか卯が牛丼を販売終了へ 12日からは「牛すき丼」投入、他メニューも強化

キン肉マンの牛丼として一時名を馳せた「なか卯の牛丼」が静かに販売中止となった(2/10)。継続商品として「牛すき丼」を投入するが、牛丼は基本的には同じゼンショーグループのすき家に一本化することになった。なか卯は本来の丼ものやうどんに集中する。

牛丼御三家が苦しむなかで、それ以外の小規模チェーンの再編が進みだした。

最も牛丼御三家自体も主力商品の値下げが功を奏さず苦戦をしてきた。
だがこの冬吉野家が一歩抜きでたかのように思える。

吉野家、1月の既存店売上高14%増 すき家と松屋は1%減

吉野家の既存点売上高は昨年12月の前年同月比16%増につづき、この1月も14%増だった。対するすき家と松屋はいずれも1%減である。

大きな理由は吉野家が昨年末に投入した「牛すき鍋膳」である。

吉野家牛すき鍋膳
特製の鍋でぐつぐう煮込むすき焼きが提供される。並盛りで580円だ。
発売と同時にヒットした。

吉野家の新商品「牛すき鍋膳」「牛チゲ鍋膳」が、発売2カ月で700万食突破

吉野家は「うまい、安い、早い」の牛丼業界を長く縛ってきたコンセプトから抜け出し、「うまい、安い、ごゆっくり」という新コンセプトを打ち出した。これが当たった(かのように見える)。

筆者も2月になってようやく食べてみた。実はそれ以前にも吉野家を訪れるチャンスはあったのだが、この牛すき鍋膳を頼むには至らなかった。オペレーションがとてもきちんと回っているとは思われず、カウンターを見渡すと、食べ終えた鍋が片付けられずのこったまま。スタッフがいま作業している牛すき鍋膳に時間がかかり、牛丼そのもの提供も遅れがちだ。まだ客数が少ないからなんとかなっているという感じだった。そんな中で、牛すき鍋膳の注文は躊躇していた。
吉野家牛すき鍋膳
そんな感じでようやく食べてみたのが深夜1時だ。そこそこ客数はいたが、さほど待たずに運ばれてきた(友人が頼んだ牛丼はもっと早く来た)。
前評判通り、熱々の鍋で煮込みながら食べるすき焼きはとても美味しかった。ただ甘すぎる。横で牛丼を書き込む友人が羨ましくなった。まあ、一度食べればいいかな?そんな味だった。
そして、冬はいいけど、春先からはどうするのだろうという勝手な心配もよぎった。

吉野家は「牛すき鍋膳」というオリジナル商品を投入し、低価格競争から抜けだそうとした。それは半ばうまくいった。だが、吉野家のファンが「どんなもんか一度食べてみよう」という動機で来店したのも確かであろう。店内を見渡しても「新しい客層を掴んだ」とはとても思えない。ゴリ押しのオペレーションでなんとか乗り切っているだけのようにも感じられる。

マクドナルドを始め、低価格のファーストフード業界はのきなみ低迷している。コンビニの台頭はその大きな理由であろう。ただ、コンビニでも買えるような商品しか提供できていないのもまた事実である。
顧客は低価格にも反応しなくなった。価格が下がれば需要が上がるというのは、経済学の原則だ。だが、その価格弾力性は1を切った。それどころかもはや0であろう。要するに需要曲線は垂直である。この罠にハマっている。

だが安易な価格上昇は顧客に受け入れられない。需要曲線を右にシフトすることのできる本当の意味でのオリジナル商品か革新的なコンセプトの提供が求められている。
吉野家は「牛すき焼き鍋膳」と「ごゆっくり」という新商品と新コンセプトを導入して、ある程度は需要曲線を左にシフトさせた。だがそれがホンモノでなかれば押し戻されるだろう。

すき家もだまってはいない。

「すき焼き」メニューが復活すき家の「牛すき鍋定食」販売開始

というニュースが流れた。
すき家牛すき鍋定食

すき家から言わせてみれば「復活」ということらしいが、まあでも吉野家の好調をみての真似と言わざるを得ない。こんな商品で「老舗感」を出してもしょうがない。
すき家は吉野家に比べるといろんなメニューが多々ある。しかも、深夜帯はスタッフが少なく、強盗に入られまくられている。牛すき焼き鍋を準備している間に「食い逃げ」が増えるんじゃないかと危惧する(笑)
オペレーション的には吉野家よりも不利であろう。

吉野家にとってはこれでも十分に脅威だろう。新コンセプトのもと提供される新しいメニューが安売りに巻き込まれば、全てが崩壊する。

「ごゆっくり」はメニューの提供だけではだめなはずだ。内装、メニュー全体の構成、スタッフの質。すべての改革が求められる。

この先も目を話せない業界である。