なぜ九州食肉学問所はお肉を売るのか

2015年度(2016年4月)の決算が無事終わりました。
税理士さんの最終OKもでて(たぶん)、消費税額も決まりました(笑)

結果からゆうと、とてもいい内容でした。
もちろん、まだまだ改善の余地はあります。
これからさらに飛躍するためにはもっと頑張らねばなりません。

私が九州食肉学問所という会社を引き継いで10年たちます。
その10年では一番よい数字でした。

けして順風満帆ではなく、紆余曲折の10年でした。

九州食肉学問所は名前こそいかついものの(笑)、10年前までは普通の肉屋でした。

競合の安売りが気になり、それに対抗するために、仕入れ業者から仕入れ値をどれだけたたけるかを 考えるのが日常の仕事でした。

スーパーのテナントや飲食店への卸業務がほとんどで、顧客の顔も見えず、あまり情熱を注ぐことができませんでした。

朝から晩まで忙しいばかり。スタッフの悪い面ばかり見えて、いつも怒ってばかりでした。 高血糖からの低血糖が起きてたのも原因ですが(笑)

なのでネットショップも中途半端、出店したカフェも中途半端。なにもかも中途半端でした。
いつも行き詰まりを感じていました。

なぜお肉を売るんだろう。

そのことをずっと考えていました。
その間、いろんな事件も起きました。

・狂牛病や鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚下痢症などの病気の蔓延
・いまだにおこる食肉の産地偽装
・中国毒餃子事件や多発する食中毒事故
・東北大震災による放射能汚染牛

そんな中で、当社の名前に惹かれてか、ある顧客層が見えてきました。
・食品の放射能汚染を避けるため、子供たちのために
安心安全なお肉を求めているお母さんたち
・糖質制限食でこどもたちに、お肉たっぷりの手料理を補食で
提供する塾の経営者さん
・健康的な食生活として、お肉をもとめているひとたち

こんな方たちとお付き合いしているうちに、九州食肉学問所がやらなければいけないことが見えてきました。

九州食肉学問所はなぜお肉を売るのだろう。

いまははっきりと言えます。

「将来ある子供たちが健康的で楽しい人生を歩んでほしい」という信念のもと「栄養価の高いお肉」を販売するためです。
まあ、もちろん大人もですが(笑)

※なぜ栄養価の高い肉を販売することが健康的で楽しい人生につながるのかは、とてもとても長くなるので別の機会に。

なぜが決まれば、何をどうやって販売するかを考えました。

そしていまから3年前(2013年8月)に大きく一歩を踏み出しました。
会社の売り上げの3分の1を占めていたスーパーのテナントから撤退を決断しました。
スーパーに立ち寄る顔も見えない方々に、パックで並べただけのお肉を販売することをやめました。
スタッフも私も情熱を注げる仕事ではありませんでした。
単価も安くなりがちで、胸を張って「栄養価の高い肉」を販売しているともいえませんでした。

販売はネットショップに絞りました。
当時はまだ月商30万円もありませんでした。
すこしずつページ作りをおこないました。

同時に、地域の飲食店卸もやめていきました。
飲食店卸は商材がネットショップのものとまったく異なるため、いろんな面で無駄がでていました。
しかし思い切ってやめてしまうと、会社の中の冷凍庫や冷蔵庫のスペースが半分も空きました。
九州食肉学問所が売りたいお肉のためのスペースができました。

九州中の生産者もめぐり、栄養価の高いお肉を探しました。
もちろん、安心・安全でなければなりません。

※栄養価の高いお肉というのは基本、安心・安全なのですが。これもまた長くなるので別の機会に(笑)

高級品であってはならないと考えています。できる限り多くの方が毎日でも食べられるなければなりません。

こうした判断がなんとか実りつつあり、2015年度の決算を無事終えることができました。

2016年度は、今一度「何を売るのか」を見直していきたいと考えています。
そのひとつが、大分県内の生産者と進めている「牧草飼育牛」です。
いま試験的に4頭の牛を栄養価の高いマメ科・イネ科の飼料で育てています。
その最初の1頭が7月15日に屠畜予定です。

もうひとつは「レトルト食品」の開発です。熊本の震災地、多くの方が「お肉中心の食事」 に困難を感じていました。 牧草牛や無投薬どりなどをふんだんに使った、長期保存のきく食品の企画・販売をしていきます。

最後に、一番言いたかったことです。
これからは、経営者もスタッフも楽しく働ける会社づくりをしたいということです。
この10年で、定年退職を迎えたスタッフも4名いますが、基本的にはもう何年も私といっしょに働いてくれているスタッフがいま残っています。 今年はあたらしく2名を迎えました。

みんな意欲的で、頑張ってくれています。

でもスタッフが心の底から楽しく働いてくれてるのかどうかはわかりません。
※少なくとも憎まれているとは思えませんが・・・・

恥ずかしい話ですが、私はスタッフの誕生日も知りません。なにが好きなのかもしりません。

なにをどうすればというのはまだまだ手探りですが、スタッフが楽しく幸せになる会社づくりを、明日から始めます。

実現すれば九州食肉学問所はますます良い会社になる気がします。より良い価値を提供していけるような気がします。
直観です(笑)

まずは自分から?(笑)

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