TIPS « 肉屋なう!動画・TEXTで九州大分より肉屋の裏側をお届けします。

‘TIPS’ カテゴリーのアーカイブ

君は豚の何を知っていて、「ぶた、ぶた」ゆうのか。

2010 年 6 月 5 日 土曜日

いま宮崎の口蹄疫で大変なのは豚肉も同じ。
高級牛肉よりも豚肉への影響のほうが、消費者の懐を直撃することになりそうです。

4-5年前に比べると、豚肉は格段に美味しくなっています。
一昔前は「豚肉はくさくて・・」なんて方とても多かったんですよ。
各地でもブランド豚が開発され、セールも盛んにおこなわれています。
国産牛肉が高い中、豚肉が一躍テーブルミートのスターダムにのし上がりました。

いったいどの豚肉がおいしいの?
ブランド豚っておいしいの?
黒豚ってなに?黒いお肉なの?
という質問をお客様からよく受けます。

そこで今回から3回に分けて、豚肉についてみていきます。

最初は基本中の基本 「豚肉ってなに?」です。

私たちが普段何気なくお店で購入する豚肉のほとんどが、「三元交雑種」という種類のものです。この三元交雑種については次回詳しく説明します。

pig2
*三元交雑種(写真提供:小手川豚トンファーム)

高くておいしいというイメージのある「黒豚」に対して「白豚」とも呼ばれます。
白豚はスーパーなどでも売られている最もポピュラーな豚肉です。
黒豚が240日前後飼育されるのに対し、白豚は180日程度とエコノミーな仕上がりです。
エコノミーですが、養豚農家の努力で、十分おいしい豚肉に仕上がっています。

さてひとこと豚肉っていってもいくつかの部位に分かれます。
やはり、肉質も用途も違ってきます。
われわれの食生活に欠かせない豚肉でも、以外と部位を知らない方が多いようです。
しっかりとポイントをおさえ、上手に買い物をしたいですね。

おいしい豚肉に出会うためには、まず豚を農場指定で1頭買いしているお肉屋さんをみつけることです。
品質のぶれが少なくことが良い豚肉を仕入れる目をもっている証拠でもあります。
なんでもいいから安い豚肉を仕入れているお肉屋さんはやはり敬遠すべきです(非常に多い)。
そして、部位ごとにきちんと用途を提案しているお肉屋さんが親切です。

豚を1頭まるごと仕入れると、加工場に依頼して、部分肉(パーツ)に分割します。
豚パーツ1
昔は店内で骨はずしをしていたのですが、いまではとてもそんな暇はありません。
コスト面・衛生面からも専門業者に任せています。

上写真は豚の半分です。半丸もしくは半頭セットと呼びます。

半丸の中には通常、
豚ロース 約4.5kg
豚ヒレ 0.6kg
豚肩ロース 2.5kg
豚バラ 約5.0kg
豚ウデ 約5.0kg
豚モモ 約8.0kg

が入っています。
この各部位を、余すことなく上手に使い切るのが、お肉屋さんの頭の使いどころです。

最初にロース・ヒレです。
豚パーツ2
ロースは大きくフォア・ミドル・エンドに分かれます。
フォアはロース芯にロースカブリと呼ばれるすこし固めのお肉が付いています。牛肉でゆうとちょうどリブロースにあたります。
脂が多いようにみえるので、敬遠されるお客様も多いのですが、とんかつや厚切りステーキにすると、やわらかくコクのある料理になります。是非一度お店でフォアロインを頼んでみてください。

ミドルロインはもっともポピュラーなロースです。
うす切り、しゃぶしゃぶ用、とんかつ用など何でも合います。
やわらかいのですが、味が単調になりがちです。
エンドは、モモ肉との境目です。すこし筋目があるので、うす切りか切り落としに使います。

豚パーツ3
上写真は肩ロースです。
左が頭部側、右がロース側になります。
左側にいくほど肉質が固くなり、筋も多くなります。

肩ロースは、ロースよりも若干固めなのですが、味の濃さはロースよりも強めです。
厚切り肩ロースで、ソテーやカツをするのが、豚肉好きの醍醐味です。
チャーシューや煮豚にも使われます。

豚パーツ4
次は豚バラです。
豚バラは、脂が多いというだけで、お客様には嫌われることが多いようです。
肥育の悪い豚肉だったりすると、脂身の臭みが強くなるのでしょう。
特に外国産の安い豚肉だとアクが強いです。

豚肉嫌いの人は、あまり良い豚バラに出会えなかったことが原因にあるようです。
いろんなスーパーの豚肉をみていますと、豚バラを無理やり引き伸ばして、盛り付けている店があります。
こうゆうお店の豚肉はまず買わないほうがよいでしょう。安い豚の証拠です。

豚パーツ5
次に豚ウデです。
ウデ肉は前足部分のお肉です。肉質は若干固く、繊維が入り組んでいるため、切り落としやこま肉にスライス
されることが多いです。ただし味はもっとも良い部位です。
野菜炒めや、豚汁、焼きそばにつかうとよく合います。

豚パーツ6
最後に豚モモ肉です。
豚モモはうす切り、一口カツ、煮豚など、用途が多様です。

豚モモはさらに、
豚パーツ7
ウチモモ、ソトモモ、その他(ランプ+シンタマ)に分かれます。
ウチモモは一口カツ用・煮込み用
ソトモモはうす切り用・煮込み用
その他は切り落とし用・煮込み用
となります。

部位によってもさらに用途別に切ってもらう部分を選ぶとより美味しい料理に仕上がります。

豚肉のしゃぶしゃぶをするにも、あっさりいきたいのならモモ肉もしくはロース肉。
コクを重視したいのなら肩ロースもしくはバラ肉、と用途に合わせると、さらにおいしく召し上がれます。

余談ですが、肩ロースのしゃぶしゃぶは「ごまダレ」であわせてみてください。コクが深くなり、おいしい牛肉を食べている感覚が味わえます。

豚肉は上記のほかに、
豚頭肉・・焼きそば、トン汁、野菜炒め用
豚チマキ・・ミンチ・煮込み用
豚スペアリブ・・焼肉、煮込み用
があります。詳しい説明は割愛します。

豚の内臓肉については、後日取り上げます。

次回は、「豚の種類」についてです。三元交雑種のなぞや、黒豚などさまざまな豚を取り上げます。

それでは。

アウトドアバーベキューでかわいいあの子をゲットする方法。

2010 年 5 月 16 日 日曜日

バーベキューのシーズンですね。

いざアウトドアでバーベキューとなると、気になるのはやはり「火おこし」ですね(無理ある?)。
着火材があってもなかなかつかない。
バーナーがあっても時間がかかる。
てんやわんやで慌てふためく。
お連れの彼女はそんなあなたにうんざり。

そうならないためには、炭火をかっこよく(?)使いこなすことが必要です。

そんなこととで今回は「モテる男子の炭火焼き講座」をお届けします。
そして第一回目は、「火おこし」についてです。

まずポイントとしては、
1.炭の種類と特徴を知る。
2.必須アイテム
3.いじらない。
でがあげられます。

≪1.炭の種類と特徴を知る。≫
炭には大きく分けて「黒炭」と「白炭」があります。
炭火0
写真 左の長細いものが白炭。右が黒炭です。
白炭は、備長炭などの白くて固い炭です。たたくとカンカンと甲高い音がします。
特徴は、火がつきにくいが長持ちするということ。
値段は1kg500円以上とすこしお高いです。

黒炭は、やわらかくすぐにぼろぼろになります。
特徴は火がつきやすいが短命ということ。
価格は安い。1kg200円前後です。
ホームセンターなどで山積みにされ目立つように売られているのが
この黒炭です。

この特徴をしっかり押さえておくことが、バーベキューを楽しむ秘訣
につながります。

≪2.必須アイテム≫
黒炭は短命ですが、火がつきやすいのです。
だから火を起こすときには、黒炭を使います。
白炭にいきなり火をつけようする人が結構います。
これではバーナーがあっても着火材があっても、苦労するだけです。

あと必要なのは、ダンボールなどの紙です。これを燃やして炭に
火をつけます。一番いいのは牛乳パック(4本分)です。
長く燃え、燃えカスがでません。スーパーなどで買出しのときに
店員さんにお願いすれば、分けてもらえるはずです。

牛乳パックは細かくちぎり、炭火コンロの中央部に重ねていきます。
炭火1

その後網を置いて、ちょうど牛乳パックの上辺りに黒炭を重ねるように置いていきます。
その後、下にある牛乳パックに火をつけます。
炭火3
このときのポイントとしては、
1.小さな黒炭を使うこと。
2.積み重ねるときに中に空洞ができるよう意識すること。
3.少量の炭を使うこと。
です。

≪3.いじらない。≫
牛乳パックに火がついたら、あとはほっておきます。
ポイントは、
1.炭をいじらない。
2.ウチワなどであおがない。
ことです。
炭をいじったり、ウチワであおいだりすると、空洞をつぶしてしまったり、火のあたりが弱くなり、炭に火がつきません。男の子ならじっと我慢です。
炭火4
牛乳パックが燃え尽きるころには、炭に火がつきます。
上の写真では炭のはしっこが白くなっているのが分かります。また写真では分かりにくいのですが、炭でできた空洞の内側では炎が燃えさかっています。

ここまできたらほとんど火おこしは成功です。所要時間は5分ほどです。

炭火5
ここで、炭をコンロの中に返します。この炭が「火種」となります。

炭火6
そして、火種の上にそっと必要な分だけ、黒炭を置いていきます。
ここでもすこしだけ置くのがポイントです。

ここからは、炭をさらに火をつけるため、コンロの側面から風を送ります。
全体的に火が回り、白っぽくなってきたら、OKです。

≪モテる男子はここが違う≫
さて炭を追加してから、炭が白っぽくなるまで、30分ほど時間があります。
この間に、いろんなことができます。
野菜を切ったりなど料理の準備をします。
でもせっかく炭に火がついているので、
炭火7
飯盒でご飯を炊いてみるのもいいかもしれません。
ちょうど炊き上がったころに、炭もいい感じです。
モテる男は、沈着冷静、時間をうまく活用するものです。

今回はここまでです。
次回2回目では炭火をさらに楽しむための上級編を
お届けします。

外国産を知らずして、嫌うなかれ!

2010 年 5 月 16 日 日曜日

本日は国産牛と外国産牛の名称・品質の違いについてです。
現在日本のテーブルミートとして主に流通しているのは豪州産(オーストラリア産)いわゆるオージービーフです。かつてアメリカ産牛が日本のテーブルミートの主役でした。しかし、BSE問題の対応の遅れ、オージービーフの肉質の向上により、その座を開け放してしまいました。

下記表は、日本の部分肉名称をもとに、豪州産とアメリカ産の名称を一覧にしています。
あまり、一般消費者には関係のない話ですがとりあえず。

  部分肉 豪州産 US産
ヒレ・ロース ヒレ tenderloin tenderloin
リブロース cuberoll ribeyeroll
サーロイン striproin striproin
肩ロース クラシタロース chuckroll chuckroll
ネック    
前バラ(肩バラ) ブリスケ point.e.b brisket
三角バラ chuckrib chuckrib

中バラ

ナカバラ shortrib shortrib
カイノミ flapmeat flapmeat
ゲタ    

後バラ

アトバラ navel.e.b shortplate
ササニク frankmeat frankmeat
インサイドスカート insideskirt insideskirt
ウデ ウワミスジ

crod

 
シタミスジ  
カタサンカク shouldercrod
コサンカク
ニノウデ
トウガラシ chucktender chucktender
内モモ オオモモ

topside

topround
コモモ
外モモ シキンボウ

silverside

roundeye
ナカニク bottomround
ハバキ・センボン
シンタマ(テンマル) シンシン

thickfrank

chip
カメノコウ nuckle
トモサンカク

triangle

triangle
ランイチ ランボソ ramp topsirloinbat
ランナカ
イチボ
スネ マエスネ

shank

shank
トモスネ

*カブリ等端材は上記表からは除外しています。
アメリカ産の中バラに相当するショートプレートは、「吉野家」で一躍有名になりましたね。

外国産牛肉は国産牛にくらべて大雑把な印象を受けます。
この大雑把さは格付けも現れています。下記に豪州産の格付けを一覧にしました。

豪州産牛格付け
牧草肥育 穀物肥育(grain-fed)
Glass short middle long
主に牧草のみで育つ日本の1等級に相当する肉質 牧草肥育後、出荷前120日間穀物で肥育。
日本の1等級に相当する肉質
牧草肥育後、出荷前150-180日間穀物で肥育。
日本の2等級に相当する肉質

牧草肥育後、出荷前200間穀物で肥育。
日本の3等級に相当する肉質

豪州産は、日本産の霜降りによる格付けとは違い、穀物による肥育日数で格付けが決まります。
アメリカ産もそうですが、産地や畜種による区分けを基本的にしません。
Glassの牛肉にも思いがけず霜降りが入っているものや、Longなのに霜降りがあまり入っていない場合もあります。 またまれに、肩ロースの箱の中に、ウデ(クロッド)が入っていたりすることがよくあります。 「とりあえず数合わせとけ」っていう感じです。
結構いい加減ですね。まあ日本人(特に行政)が細かすぎるということもあります。だけど日本の消費者はそこまで肉のことを知りませんよね。

国産と外国産の牛肉のもうひとつ大きな違いは、牛の「サイズ」です。
たとえば肩ロースだと国産で通常16kgほど。オーストラリア産は大きくても7-8kgです。流通している部分肉のサイズは2倍も国産牛のほうが大きいのです(一例)。 これは牛そのものの種類が違うというよりも、牛肉生産に対する考え方の違いがでるのでしょうね。

参考までにアメリカ産の格付けを。ただし、まだちょっと勉強不足なので未完成状態にしておきます。

アメリカ産牛格付け
pirme choice undergrade
select standard commercial utility cutter canner
               

アメリカ産牛は現在choiseとundergrade(アングレ)という格付けが日本に輸入されており、primeは輸入されていないません。輸入禁止以前の価格帯よりは割高となっており、またBSEへの対応の遅れから日本の消費者には敬遠される傾向があります。
上記表については詳細が判明次第、修正します。