見かけに惑わされると、損をするとはよくある話です。

下記の2枚の画像は豚ミンチです。上の写真がミンチA。下の写真がミンチBです。なにが違うかわかりますか?

一度挽き

ミンチA

二度挽き

ミンチB

ミンチAのほうが脂身が多い!と結論づけた方はもしかすると、余計な脂肪分を摂取しているのかもしれません。

実はミンチAもミンチBも同じものなんです。 ミンチAは材料を1度だけミンチにした1度挽き。 そしてミンチBはそのミンチAをもう一度ミンチにした2度挽きなんです。

当店の合挽きミンチや豚ミンチはたまに脂が多いと言われることがあります。しかし脂の配合量(脂だけを追加してるのではなく、赤身についてる脂の量)としては5~8%におさえています。でも当店はなぜか昔から1度挽きなので脂がちょっと目立ってしまいます。

そしてこの一度挽ひたものをもう一度ミンチにかけると、あら不思議。脂身は消え失せたように見えます。

スーパーなんかで売ってるミンチでも赤身がむらなく、きれいなミンチをよく見かけます。ほとんどの場合で二度挽きすることで脂身を消しています。実をゆうと若干黒く酸化してしまった部分なんかも、二度挽きするとわからなくなったりします。脂の割合をもっと増やしても大丈夫なんです。

二度挽きが悪いというわけではありません。口当たりがよくなるなどのメリットもあります。 このミンチ安いな、と思ったらお店のひとに脂身の混合率を確認するのも手ですね。 ミンチはいろんな料理に活躍して、しかもリーズナブル。でも見た目に惑わされず、よい物を選んでくださいね。

スタッフがひとりでも増えればコミュニケーションの壁ができる:お肉屋さんのクラウド活用術 その1

GoogleDriveの追加容量が劇的に安くなりました。 Skydrive+100とDropbox+50に分散してもっていたさまざまなデータをここで一気にGoogleDriveに預けることにしました。100GBではこころもとないので、一気に1TBに。

GoogleDrive

ちなみにこの話をFacebookでみてから、どこから追加容量を買えるんだろうと一時探しました。

GoogleDrive追加容量購入

GoogleDriveの左側メニューの一番下に、密かに申込みページへのリンクが。月9.99US$で無事1TBを追加できました。

GoogleAppsを利用しはじめたのは確か5年前。もちろん無料プランでアカウント数は50まで利用できます。いまはきびしくなってて、無料のお試し期間しかありません。その辺はとてもラッキーに活用させてもらっています。

そもそもなぜGoogleAppsを利用しているのか。 自分へのメモ的に簡単に書いておきたいと思います。 もっとこんな使い方できるよ!というのがあったら教えてください。 

うちは従業員&アルバイト含めて10人程度の小さな肉屋です。

スタッフの家族にインフルエンザがでてそのスタッフを休ませたりすると、もうウチみたいな小さい肉屋はアップアップになってしまいます。

そしてこんな小さな肉屋でも、生じる問題がスタッフやお客さんとのコミュニケーションの問題。特にスタッフとのコミュニケーションにおいては「こんな近くにいるのになんで連絡ミスが起きるんだろう。」といったものばかり。

言った言わないで喧嘩になることはないけども、お客さんへの対応や作業などいろいろな面で問題がでてきてました。 

業務用は縮小してスーパーのテナントは撤退したので、楽Q便ネットショップといった個人客がここ数年増えてきました。 お客さんやスタッフとのコミュニケーション強化も踏まえ、きちんとした仕組みが必要だなあと感じていました。

でも大掛かりなシステムや市販のソフトを購入するお金も勇気もない。

そこでいろいろ検討して5年前に導入したのが「GoogleApps」でした。いまならMicrosoftのOfiice Oneなども検討に上がろうかとは思うが当時はまだありませんでした。

当店が運営する「宅配炭火焼肉 楽Q便」も「ネットショップ 九州肉屋.jp」もこのGoogleAppsがなければ今の成長はなかったと思います。

スタッフと共有&共同編集する。

GoogleAppsだけでなくDropboxやOnedriveなど様々なクラウドサービスの中で、情報を共同編集(同時編集)したり共有したりすることに、GoogleAppsに勝るものにいまのところ出会っていないません。

GoogleApps管理画面

GoogleAppsは独自ドメインで利用できるGmailの企業版みたいなもの。ユーザーを登録すれば、それぞれ一意のメルアドと、Gmailの殆どの機能が利用できます。

GoogleDrive共同編集

GoogleAppsのドライブで一番すごいのが同時編集機能。 一枚のシートを複数のPCやモバイルから同時に編集できます。 上の写真で左下のほうに色付きの枠があるのは、いまもうひとりが他のPCから同じシートを編集しているということ。 これをDropboxでやるとなると必ず競合(Confliction)が起きて、複数コピーができてしまいます。 でもGoogleDriveなら大丈夫。2~3件同時に注文電話かかってきても、いまでは間違いなく受注できています。

GoogleMaps

そしてGoogleMap。配達担当のドライバーには同一アカウントのタブレットもしくはスマフォをもたせてます。配達先で★マーク。 また分かりにくければ写真撮影。器具の回収も楽ちんになりました。

Googleサイト

GoogleSite。うちはあまり使ってませんが、ここでいろいろな情報共有ができます。

GoogleAppsアプリ

GoogleAppsは基本的にGmailと同等の機能が使えます。とくに本来の機能のメールは強力です。

カスタマーサポートする。

gmail
当店の運営するホームページやネットショップに入ってくる注文、問合せ、見積もり依頼はすべて、GoogleAppsのGmailに転送されてきます。

Gmailには転送されてきた先のメールアドレスと署名を自動的に選択して返信してくれる機能があるので、お客さんに間違ったメルアドで不信をいだかせるようなことがおきません。

また検索機能がすごいので、お客さんとの過去のやりとりなども見ながら、ネットショップの注文を処理したりしています。

成果物を共有する

編集が必要でない成果物(PDFや画像など)はDropboxで共有していましたが、これもこれからGoogleDriveになりそうです。

ScanSnap

紙であがってくる顧客データはすべてScanSnapでGoogleDriveにアップしていて、あとで検索できるようにしています。GoogleDriveの検索機能ももちろんすごいので、お客さんからの問合せで過去の注文を調べたいときは、名前やキーワードをいれればすぐに過去の伝票がピックアップされます。楽Q便はとくに「前回とおんなじ感じで!」と言われることが多いので、この機能は助かります。 

これまでは紙ベースで膨大な資料の中から探しだしていたので、受注にものすごく時間がかかっていました。

仕入伝票や見積もりなんかもすべてScanSnapで取り込み。

GoogleAppsはScriptを使えればもっと便利になるようです。このあたりは余力で勉強して、まあちょっと便利にできればいいかなと感慨得ています。

最後に

GoogleAppsはとても便利です。導入も簡単です。有料プランでもそんなにコスト高いものではありません。それ以上にパフォーマンスがすごいです。導入しない理由がありません。

でも、いろいろ仕組みは出来上がっても、結局それを使いこなせるかはヒトによります。うちの場合は、PCやスマフォすらもあやういスタッフに使わせていかなくてはならないので、一苦労です。5年かけて、ようやくみんなに理解してもらったという感じです。 でもその苦労は無駄ではなかったと思います。

オーソドックスに勝るクリエィティブはなし。 片田舎の小さな肉屋の集客方法

肉カフェを始めて、約6ヶ月。いろんなトラブルもありながらも、お客様に着実に認知いただき、売上も順調に伸びている。利益はまだまだ苦しいが。

大分市内中心部よりもさらに遠いところから、鶴崎という東部の辺鄙な場所にあるお店に連日多くのお客様に来ていただき、本当に嬉しい限りだ。

特に2月に大幅改定したランチメニュー登場以後は、かなりの手応えを感じている。例年2月といえば、(うちに限っていえば)暇で暇でなんともならない月だった。それが今年は混みすぎてご来店いただいたお客様をお断りするようになるとは思わなかった。

そして、どこから噂を嗅ぎつけたのか、いいタイミングで地元のテレビ局さんから取材がきて、それが先週土曜日(OAB 「れじゃぐる ランチの女王」 3月9日)に放送された。
カフェ

鉄板ハンバーグ 肉汁

今回取り上げてもらったのが「鉄板ハンバーグランチ」。ハンバーグランチは九州南蛮渡来牛と小手川豚トンポークを中心とした九州産のお肉を使っている。肉汁を演出するために、へんな混ぜ物は一切していない。肉本来のおいしさを味わってもらうため、ソースもあっさりとしたものに。デミグラスソースやケチャップではせっかくの肉のうまみを消してしまう。やわらいけど肉の味がしっかり楽しめる。

やったことはとても単純なことばかりだった

2009年のオープンから去年の9月までは、カフェ&雑貨という形で展開していた。雑貨は雑貨専門店が強くかなわない。カフェとはいってもコーヒー等には力をいれておらず、ここも専門店にはとてもかなわない。いろいろ考えた結果、次の3点を強化した。

  • 肉屋のカフェだから肉を置いた。
  • メニューはオーソドックスなものに絞った。
  • イベントカレンダーを活用した。

突飛なことはまったくしていない。

肉カフェらしい品揃えってなんだろう。

去年9月から漠然と肉カフェという形で始めた。狭い陳列の中でどんな商品をおこうかと半年間試行錯誤した。

陳列されている商品は23アイテムほどだが、結局オーソドックスなものが売れるので、そこに絞り込んでいった。ランチで食べた材料のお肉がその場で買える。カフェに来たお客さんが待ち時間の間にぶらぶら眺めて注文するというシーンがが多くなった。

作業場では常時ネットショップの作業が回転していて、実は普通のスーパーよりも品揃えは多いのだが、そこは隠している。奥深い部分は知る人ぞ知る感じにしている。店頭で何キロも購入するお客さんがいたり、レアアイテムを購入しているお客さんをみて、知らずにランチをしているお客さんからびっくりされることも多い。テールやほほ肉なんかは陳列していても売れることはなかったが、隠したら売れるようになった(笑)

肉カフェの肉

結局オーソドックスな商品が売れる。

オーソドックスに勝るクリエイティブはなし

ランチメニューでオーソドックスとえば、いわゆる定番メニューだろう。カフェでいえば、ハンバーグランチやナポリタンかもしれない。大分というくくりでは、とり天定食やからあげ定食だろう。どこにいってもあるし、差別化しにくい。でもやはり安定して強いのがオーソドックスな定番メニューだ。 

クリエイティブというのは創作料理といえるかもしれない、小皿がたくさんでてくるやつだったり、盛り付けが手が混んでたり。でもはっきりいって、この手の料理を出す店で、長く続いたお店を見たことがない。愛されているお店ほど、オーソドックスな料理をきっちりとこなしている。

目立つためだけに突飛な料理を提供して話題作りをしてるところもあったり、流行に流されまくって、新規出店を繰り返すような店も多い。まあ、儲かっているからそうしてるんだろうとは思うが。

メニューをより肉カフェらしく、かつ末永く愛してもらうために、徹底的にオーソドックスなランチを追求することにした。結局いろいろ考えた手の込んだメニューよりもオーソドックスなもののほうが人気がでた。

鉄板ハンバーグ

世間ではやたらオリジナリティだとか、クリエイティビティだとか、珍しいことやって集客しましょうよとか、カネかけて販促して無理やり売り込むような商品も多い。まあ行政がそれを後をしていたからしょうがないのだが。

でも思う。「人間のこころの中に記憶として残るのは結局オーソドックスなものだよね。」

そして、またこう思う。「オーソドックスなものの追求が、小さいお店の生きる道」だと。