牛ウデを極めればあとは怖いものなし

牛ウデ(肩)肉は、モモ肉に比べると、スジが入り組んでおり肉質も若干固めです。
ただし、一般的に味はよく、モモ肉のような血の気をあまり感じません。
ウデ肉だけで、ステーキ、焼肉、牛タタキ、カレー用と様々な用途の商品づくりが可能えす。
牛ウデ肉だけで肉屋を営んでいるお店もあるほどです。

筋肉の構造をよく知って、きちんとトリミングするには若干の経験を要しますが、
これができるようにならないと、一人前とはいえません。

牛ウデ肉の商品化 その1

まず体表と体内側の脂肪・筋をトリミングします。次に上ミスジとコサンカクを分割します。
ニノウデを取り除き、ミスジとクリを分割します。


カタサンカクを筋にそって2分割し、冊取りしていきます。コサンカクは2分割し、冊取りします。上ミスジはササの葉の形をした部分と平べったい形をした部分に分割し冊取りします。


最後にミスジを真ん中の筋にそって分割します。先端部分の筋は固くないので、そのままステーキカットにします。残りの部分は筋にそって半分に割ります。そしてそれぞれを冊取りします。

それぞれの冊を焼肉用にカットしていけば商品化の完了です。

ミスジは、ショルダーステーキや上焼肉用として単価を上げて販売します。
一方でニノウデやウワミスジなどは、切り落として単価を下げて、バランスを取ります。

今日はここまでです。

豚肉急騰 ダブルパンチ

日本経済新聞社
デンマーク産豚肉急騰 ロシアが調達増、1年ぶり高値

この影響で、ハンガリー産などの他国産冷凍豚肉もじわりじわりと値を上げています。
国内では口蹄疫による豚肉値上がりの影響も懸念されており、ダブルパンチです。
10%-20%の単価UPなんて簡単に発生します。
ある筋によると、船便が海賊に襲われているのも値上がりの一要因のようです(ソース未確認)。

ピンチです。

宮崎県口蹄疫の影響拡大

宮崎県で今回2回目の豚口蹄疫の疑いが発生しました。

日本農林水産省「宮崎県における口蹄疫の疑い事例の12例目について

このインパクトはとても大きいです。

日本全国で飼養されている肥育豚(食肉用)は全国に8,220,000頭。
宮崎・鹿児島で約1,800,000頭と21.9%の豚が飼育されています。
*正確には宮崎747,800頭(9%) 鹿児島1,036,000頭(12.6%)
(数値は畜産統計H21年)

すでに宮崎県内の豚の移動が制限され、出荷はストップしています。
ゴールデンウィーク明けの相場への影響が深刻です。
鹿児島県へ影響が拡大しないことを祈るばかりです。

注)口蹄疫は、牛、豚等の偶蹄類の動物の病気であり、人に感染することはありません。また、感染牛、感染豚の肉や牛乳が市場に出回ることはありませんが、感染牛、感染豚の肉や牛乳を摂取しても人体には影響ありません。