牛100%ハンバーグという魅力についてだらだら書いてみた。

 

実店舗の肉屋スペースはカフェになっていて、毎日ランチ時には多くのお客様にご来店いただいています。その横でぼちぼちお肉を売ってる形なのですが。

今回のメニュー改定で登場したのが、鉄板ハンバーグプレート。 ネットショップでもかなり売れてる学長の手作りハンバーグを使っています。おかげ様でものすごい評判よく、多くの方がこの鉄板ハンバーグプレートをご注文いただいています。
鉄板ハンバーグ
ちなみにハンバーグカレーもメニューに登場です。
ハンバーグこのハンバーグは、当店が指定する農場から入荷した九州産の牛肉と豚肉の合い挽きミンチを使っています。へんな混ぜ物は一切いれていないので無添加といいたいところなのですが、使用する調味料に一部添加物が入っているので、原材料表記上は無添加っぽいのですが、無添加とはいえません。このあたりを今後改善したいと思っています。

まあ、その話はいいのですが、やはり「牛肉100%ハンバーグ」というのは魅力的です。でもマクドナルドのパテや、その他のお店の同様な商品を食べてみても、やはり、くさい。それを隠すかのようにスパイスと添加物が混ぜ込まれてます。肉食べてる感はとてもいいのですが、なんだか後味が悪いんです。

そこで、なんとかできるかぎり無添加で「牛肉100%ハンバーグ」を作れないものかと思い、試作してみました。合挽きミンチのハンバーグはとてもいいのですが、やはり牛肉100%というオーラ?には屈してしまいます。

牛肉はニュージーランド産の「オーシャンビーフ」と鹿児島黒牛のケンネン(牛脂)。牛脂は5%以内にとどめ、健康的に育った牛の赤身を中心にしました。このお肉と同等クラスの国産牛はやはりちょっと匂いがあるものが多いです。高級品を作るのではなく、「毎日の食卓に」が当店のモットーですので、オーシャンビーフを迷わずチョイスしました。ただ、本当に赤身肉なので、若干和牛の脂を混ぜてみました。

つなぎはパン粉と牛乳、安倍さんちの自然卵、ナツメグ、塩コショウ、多少のケチャップ(若干の添加物)。野菜は玉ねぎを黄金色に炒めたものを。
牛肉100%ハンバーグうん、とてもおいしい。合挽きミンチベースのハンバーグとくらべると、やはりパサツキ感はあり、食べたあと重い。まだまだ商品化へ遠そうです。牛脂分をさらに増やせば、解決しそうな感じもするのですが(笑)

牛肉の平均消費が9年で約30%減る

あらゆる平均.com
牛肉の平均消費が9年で約30%減る

統計情報はどこまで正確かわからないけど、まあ実感としてこのくらいは減っているかなぁ。
だけど消費減少による減収より、国産志向による原価上昇および消費税の内税表示化のほうが、経営を直撃してますけどね。

外国産を知らずして、嫌うなかれ!

本日は国産牛と外国産牛の名称・品質の違いについてです。
現在日本のテーブルミートとして主に流通しているのは豪州産(オーストラリア産)いわゆるオージービーフです。かつてアメリカ産牛が日本のテーブルミートの主役でした。しかし、BSE問題の対応の遅れ、オージービーフの肉質の向上により、その座を開け放してしまいました。

下記表は、日本の部分肉名称をもとに、豪州産とアメリカ産の名称を一覧にしています。
あまり、一般消費者には関係のない話ですがとりあえず。

  部分肉 豪州産 US産
ヒレ・ロース ヒレ tenderloin tenderloin
リブロース cuberoll ribeyeroll
サーロイン striproin striproin
肩ロース クラシタロース chuckroll chuckroll
ネック    
前バラ(肩バラ) ブリスケ point.e.b brisket
三角バラ chuckrib chuckrib

中バラ

ナカバラ shortrib shortrib
カイノミ flapmeat flapmeat
ゲタ    

後バラ

アトバラ navel.e.b shortplate
ササニク frankmeat frankmeat
インサイドスカート insideskirt insideskirt
ウデ ウワミスジ

crod

 
シタミスジ  
カタサンカク shouldercrod
コサンカク
ニノウデ
トウガラシ chucktender chucktender
内モモ オオモモ

topside

topround
コモモ
外モモ シキンボウ

silverside

roundeye
ナカニク bottomround
ハバキ・センボン
シンタマ(テンマル) シンシン

thickfrank

chip
カメノコウ nuckle
トモサンカク

triangle

triangle
ランイチ ランボソ ramp topsirloinbat
ランナカ
イチボ
スネ マエスネ

shank

shank
トモスネ

*カブリ等端材は上記表からは除外しています。
アメリカ産の中バラに相当するショートプレートは、「吉野家」で一躍有名になりましたね。

外国産牛肉は国産牛にくらべて大雑把な印象を受けます。
この大雑把さは格付けも現れています。下記に豪州産の格付けを一覧にしました。

豪州産牛格付け
牧草肥育 穀物肥育(grain-fed)
Glass short middle long
主に牧草のみで育つ日本の1等級に相当する肉質 牧草肥育後、出荷前120日間穀物で肥育。
日本の1等級に相当する肉質
牧草肥育後、出荷前150-180日間穀物で肥育。
日本の2等級に相当する肉質

牧草肥育後、出荷前200間穀物で肥育。
日本の3等級に相当する肉質

豪州産は、日本産の霜降りによる格付けとは違い、穀物による肥育日数で格付けが決まります。
アメリカ産もそうですが、産地や畜種による区分けを基本的にしません。
Glassの牛肉にも思いがけず霜降りが入っているものや、Longなのに霜降りがあまり入っていない場合もあります。 またまれに、肩ロースの箱の中に、ウデ(クロッド)が入っていたりすることがよくあります。 「とりあえず数合わせとけ」っていう感じです。
結構いい加減ですね。まあ日本人(特に行政)が細かすぎるということもあります。だけど日本の消費者はそこまで肉のことを知りませんよね。

国産と外国産の牛肉のもうひとつ大きな違いは、牛の「サイズ」です。
たとえば肩ロースだと国産で通常16kgほど。オーストラリア産は大きくても7-8kgです。流通している部分肉のサイズは2倍も国産牛のほうが大きいのです(一例)。 これは牛そのものの種類が違うというよりも、牛肉生産に対する考え方の違いがでるのでしょうね。

参考までにアメリカ産の格付けを。ただし、まだちょっと勉強不足なので未完成状態にしておきます。

アメリカ産牛格付け
pirme choice undergrade
select standard commercial utility cutter canner
               

アメリカ産牛は現在choiseとundergrade(アングレ)という格付けが日本に輸入されており、primeは輸入されていないません。輸入禁止以前の価格帯よりは割高となっており、またBSEへの対応の遅れから日本の消費者には敬遠される傾向があります。
上記表については詳細が判明次第、修正します。