ブリスケって、あんた誰?何?

さて今日はマエバラです。
大きなくくりでは、「まえ」と呼ばれる部類に入ります。
「まえ」には、これまでにご紹介した

ウデ(肩)」、

肩ロース」、

そして今回の「マエバラ」が分類されます。

また「バラ」というくくりでは、前バラの他、

ナカバラ
アトバラ

がバラ3兄弟です。

マエバラは大きく「ブリスケ」と「サンカクバラ」に分かれます。

サンカクバラ」の商品化は以前ご紹介しましたので、今回はマエバラからサンカクバラとブリスケの分割、そして、ブリスケの商品化を見ていきます。

最初はマエバラの分割です。

牛マエバラの商品化 その1

マエバラは、サンカクバラとブリスケに分かれます。
ブリスケはさらに、カルビプレートとブリスケこぶに分割されます。
最初に表と裏の脂と筋を除去していきながら、サンカクバラとブリスケに分割します。(動画中では、ブリコブといっていますが誤りです)。

次にブリスケを商品化していきます。

牛マエバラの商品化 その2

ブリスケは大きくカルビプレートとブリスケこぶに分割されます。
ブリスケこぶを外していきます。ここは難しいので、筋肉の噛みをよくみながら、ゆっくりと捌いてください。

ブリスケこぶは切断面が霜降りでとてもやわらかそうに見えますが、とても硬いので要注意です。
スーパーなどのセールではこの部分がカルビカットされているのを良く見ます。
反面、煮込み用にするととてもよい味と食感になります。

のこったカルビプレートは表面の脂をきれいに除去します。
カルビプレートはひょうたんのような形をしています。
筋肉繊維にそってカルビ冊どりをしていきます。

先端の細長いほうはとてもやわらかいのですが、
お尻側のナカバラとの切断面は硬くなります。
バラ側のほうは、切り落としか煮込み用が無難です。

ブリスケは脂も含めて味の濃い部分です。
用途によっては料理のコクを引き立てます。
ただし、脂身の酸化がすすむとにおいが強くなるので、夏場の販売には注意が必要です。

米産牛肉問題、9月以降に日米協議再開

「米産牛肉問題、9月以降に日米協議再開」 TBS NEWSi

山田農林水産大臣は、アメリカのルース大使と会談し、2007年から中断していたアメリカ産牛肉の輸入制限をめぐる協議を3年ぶりに再開することで合意しました。

アメリカ産が完全輸入解禁になれば、飲食業界はうれしいでしょう。

反面、多くの消費者は「もうどうでもいい」という感じではないでしょうか。

しかしながら肉質の良いprimeを中心としたアメリカ産牛肉が日本に入ってくることになれば、消費者とくに若者の低価格牛肉に対するイメージが良い方向に変わってくるかもしれませんね。

宮崎 口蹄疫 制限解除へ。

本日午前0時、宮崎市の家畜の移動・搬出制限が解除され、同県内における制限がすべて解除されました。
住民のイベントや外出の自粛を求めた非常事態宣言も同時に解除されています。

終息宣言まで気を抜くことはできませんが、正常化へむけて大きく前進したといえます。

日本経済新聞7/20によると、
・殺処分された牛は6万8千頭、豚は22万頭。
・県内で飼育された牛・豚の4分の1が消失。
家畜処分に伴う損失額は800億円以上と試算されているようです。

また影響は畜産農家にとどまらず、観光・企業収益に深い爪あとの残しています。
復興への道のりはまだまだ遠いようです。

移動制限解除となると、これまで出荷できなかった牛・豚が市場に出回り始めることになります。
牛肉について、すそモノなどは価格が安定してくることが期待されます。高級部位は価格崩壊が加速することになるかもしれません。
豚肉も高値が続いていましたが、一気に値崩れを起こしそうです。
おまけに口蹄疫に関係のなかった鶏肉もモモ肉を中心に価格が一段と下落しています。
畜産業界の経営には厳しい環境が続きそうです。