見た目にごまかされるな!その2:ブリスケコブ

見た目にごまかされるな!その1:ハンキングテンダー
に続き第2弾です。

繰り返しますが、決して「食べてはいけない」ということではありません。

でもごまかされてはいけません。

まずは写真を。
ブリスケ
これはすごい霜降り、値段も高そうですね。

と思った方。

だまされています。

この商品は前回と違って「国産品(黒毛和牛も含む)」なのですが、めちゃくちゃ堅いです。

写真のように切り落としになっていれば、そんなに問題ありません。

ただし、カルビのような厚さで売られていたら要注意です。

店員さんに「これ、ブリスケコブ?」とたずねてください。

もしYESなら、買わないほうがよいでしょう。

そう、この部位は「ブリスケコブ」と呼ばれています。

ブリスケコブについては、
ブリスケって、あんた誰?何?
で詳しく取り上げています。

ものすごい霜降りが入ったようにみえるのですが、この脂身部分はとても堅く、焼肉用には適しません。

ブロックでビーフシチューなどにするととてもおいしいのですが、煮込んでもやわらかくなるのに時間がかかります。

等級によりますが100g200円から300円なら煮込み用、切り落とし用で購入しても、まあ文句はないとおもいます。

以上です。

ブリスケって、あんた誰?何?

さて今日はマエバラです。
大きなくくりでは、「まえ」と呼ばれる部類に入ります。
「まえ」には、これまでにご紹介した

ウデ(肩)」、

肩ロース」、

そして今回の「マエバラ」が分類されます。

また「バラ」というくくりでは、前バラの他、

ナカバラ
アトバラ

がバラ3兄弟です。

マエバラは大きく「ブリスケ」と「サンカクバラ」に分かれます。

サンカクバラ」の商品化は以前ご紹介しましたので、今回はマエバラからサンカクバラとブリスケの分割、そして、ブリスケの商品化を見ていきます。

最初はマエバラの分割です。

牛マエバラの商品化 その1

マエバラは、サンカクバラとブリスケに分かれます。
ブリスケはさらに、カルビプレートとブリスケこぶに分割されます。
最初に表と裏の脂と筋を除去していきながら、サンカクバラとブリスケに分割します。(動画中では、ブリコブといっていますが誤りです)。

次にブリスケを商品化していきます。

牛マエバラの商品化 その2

ブリスケは大きくカルビプレートとブリスケこぶに分割されます。
ブリスケこぶを外していきます。ここは難しいので、筋肉の噛みをよくみながら、ゆっくりと捌いてください。

ブリスケこぶは切断面が霜降りでとてもやわらかそうに見えますが、とても硬いので要注意です。
スーパーなどのセールではこの部分がカルビカットされているのを良く見ます。
反面、煮込み用にするととてもよい味と食感になります。

のこったカルビプレートは表面の脂をきれいに除去します。
カルビプレートはひょうたんのような形をしています。
筋肉繊維にそってカルビ冊どりをしていきます。

先端の細長いほうはとてもやわらかいのですが、
お尻側のナカバラとの切断面は硬くなります。
バラ側のほうは、切り落としか煮込み用が無難です。

ブリスケは脂も含めて味の濃い部分です。
用途によっては料理のコクを引き立てます。
ただし、脂身の酸化がすすむとにおいが強くなるので、夏場の販売には注意が必要です。

米国産牛肉の価格下落、豪州産に近づく 輸入量も増える

日本経済新聞社Web刊
米国産牛肉の価格下落、豪州産に近づく輸入量も増える

たしかに最近アメリカ産の値段(肉屋仕入れ値で)が落ちてきたような気がします。
パストラミが900~1000円前後/kgで仕入れられるし、ハンキングテンダーも700円/kg、アウトサイドも1300円~1500円付近で安定しています。
同等の値段だとやはりUS産をえらんでします。

外国産の牛肉で最近気になるのが、牛丼の「すき家」。
まったく私の想像ですが、以前は赤身(チャックロールかブリスケット)を使っていたような気がします。
脂身は少なく肉感はあったのですが、出汁に牛肉の味がなく、ただ砂糖で甘いだけの牛丼でした。

しかしながら最近は、ショートプレートのような肉片が多くなっていて、出汁に牛肉の旨味・甘みがでている感じがします。産地がUSかオーストラリアか分かりませんが。
*すき家さん間違ってたらごめんなさい。

この時点で、私の牛丼ランキングは、すき家が吉野家を抜いてしまいました。

ま、どうでもいいことですけど。

US産、オーストラリア産の牛肉については、下記をご参考ください。
外国産を知らずして、嫌うなかれ!

でも外国産が値下がりして喜ぶのは、外食産業ばかり。
当店はほとんど外国産使わないから・・・