肩ロースを扱えればもう怖いものなし その3

肩ロースを扱えればもう怖いものなし その1
肩ロースを扱えればもう怖いものなし その2
の続きです。

ザブトンから外した部分(マンジュウ等と呼ばれています)を商品化していきます。

脂の噛み具合にそって大きく2分割し、焼肉用の冊を取ります。そして筋肉繊維を断ち切るように、焼肉カットしていきます。ザブトンよりも固めですが、ジューシーでおいしい商品となります。

最後にリブロース側と、ザブトンを取り除いたあとにのこったロース芯の商品化です。

リブロース側からステーキを手切りしていきます。脂と筋肉の噛みが複雑になってきたら、スライサーでうす切りの商品を作ります。ロース芯は筋肉繊維にそって冊取りをして、焼肉用に商品化していきます。
のこったカブリの部分はコマ材、切り落とし材として利用します。

次回はマエバラ(肩バラ)です。

肩ロースを扱えればもう怖いものなし その2

肩ロースを扱えればもう怖いものなし その1
の続きです。

前回は、肩ロースからカブリをはずし、脂肪と筋肉の交わりが複雑なリブロース側(1/3程度)を切り離しました。
今回は、残った本体の商品化を進めていきます。

まずロース芯を切り離し、ザブトンを取っていきます。
切り出したザブトンのうち肩側1/3は、繊維の流れが変わります。
若干硬くなるので、そこを切り取ります。
切り出した部分は、マンジュウと呼ばれています。
もちもちしていて味わいが深いところです。

今回はザブトンの商品化まで進めていきます。

肩ロースの切断面として見えていた部分は、今後ご紹介するマエバラにつながっています。
この見えていた部分から大きめの冊(幅15cmほど)を2本ほど取ります。
それ以降(ネック側)は繊維の流れがかわるので、その流れにそって冊取りをします。

あとはその冊を厚切りにしていって焼肉用に商品化していきます。

次回は、残ったリブロース側と、ロース芯、マンジュウの商品化を説明します。

これはひどすぎる「産地偽装」 肉のいろはとMORI

「肉のいろは」は、平成22年4月1日から同年5月11日までの間(以下「当該期間」という。)で確認できた範囲では、アメリカ産の豚肉を使用した豚トロ11.7kg、豚ロース387.2kg、アメリカ産及びメキシコ産の豚肉を使用した豚ヘレ113.9kg、アメリカ産・カナダ産及びメキシコ産の豚肉を使用した豚肩ロース905.8kg、豚バラ930.6kgを国産と表示して一般消費者に販売したこと。また、当該期間で、豪州産の牛肉を使用した牛リブロースステーキ89.64kg、牛上赤身ブロック(モモ)33.4kgを国産と表示して一般消費者に販売したこと。 」以下略
大阪府報道発表資料

毎日新聞「偽装表示:「隣の店に負けないために」大阪の食肉業者

わずか1ヶ月の間にこれほどの偽装をおこなっていたとは、もう逆にゆうと「天晴れ」です。
しかも数年前から偽装していたとのこと。

もちろん経営者がもっとも悪いのだが、一体全体、従業員はなにをしていたのだろうか?
だまって見過ごしてきたのだろうか。

当店では作業のほとんどを身内ではないスタッフが担当しています。
偽装など指示しようものなら、反発をくらいそうな勢いですし、私自身そんな指示できません。
というかそうゆうように従業員を厳しく指導してきました。

「二つの業者は同じショッピングセンター内の隣同士で営業。お互いに「隣の店がやっていた。競争に負けないために表示を偽った」などと話しているという。」
肉業界は、熾烈なな競争環境の中にあります。
しかも口蹄疫などの風評被害や相場上昇で瀕死の状態です。
まだまだ全国に同じような肉屋があるのではないか。
農水省は口蹄疫で大変だとおもうが、がんばってほしいものです。

「このため、JAS法に基づき、平成22年7月12日付けで改善の指示を行いました。」
改善ですむ話なのだろうか・・・この業者のおかげで、善良な肉屋が何件とつぶされてきたでしょうに。